前説



ここは北海道内のとある都市、碧市。
この都市のはずれにある田舎町・紺碧町に存在する広大な敷地を所有する私立青碧学園。
そこがこの物語の舞台である。
中・高・大学と同じ敷地内にあり、名門としての名声も確かなこの学園。
それゆえの厳しさとは無縁の自由な校風に惹かれて、日本全国津々浦々から個性あふれる学生が毎年大挙して入学してくる。
そして。
時は2月。私立高校の受験シーズンの最中。
青碧学園高等科の入試当日。
学園の一教室で起こるある事件から、物語は始まる…





青き碧の仲間達





Scene 1 The Morning Affair

1-1 西条唯貴

人もまだまばらな教室の中。
彼女は一人机に向かい、持って来ていた参考書を開いていた。
今日は大事な受験の日。
「はあ………」
彼女、西条唯貴は、この日早くも五回目のため息をついていた。


「何でこんなに早く来ちゃったんだろ…あたし」


夕べから緊張するあまりになかなか寝付けなくて。
家にいてもまったく落ち着かないからそれならとさっさと学校に行ったら、案の定知り合いも誰もいなくて。
所属していたバレー部の試合でもこんなに緊張はしなかった。
試験が始まるまでの間が息苦しいくらいに感じられて。



…早く始まっちゃえばいいのに。

唯貴は心の中で、そう呟いた。



to be contineued…

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